ボディワークという言葉をご存知でしょうか。
この言葉は使う人によって意味が違うこともありわかりにくいのですが、「身体学習」や「身体教育技法」という意味で使われるのが本来かと思われます(が、現実としてはマッサージの言い換えとして使われることも多いです)。

 

代表的なボディワークの一つであるロルフィングの本にはこう書かれています。

ボディワークが目的とするものはリラクゼーションや治療(身体的にも心理的にも)ではない。二次的効果として慢性症状の緩和などが挙げられはしますが、本来的には、身体機能、身体バランスの向上が目的となります。
そして、ボディワークセッションに欠かせないのは、クライアントの主体的参加です。そのために、体性感覚への働きかけが重視され、自らの身体を「内側」から観察するというプロセスが必須となるのです。

『これがボディワークだ』 小川隆之、斎藤瑞穂:著

私なりに解釈をすると、『体を動かすことで自分の身体の状態を観察し、変化に気づき、より良い自分になる方法を見つけていくこと』だと思っています。そして、それは「受け身」ではなく「主体的に」行うことです。

 

ところで、エサレンマッサージはよくエサレンボディワークと名乗られていることがあります。
マッサージは受け身的なものですが、ボディーワークは主体的なもの。相反するようですが、エサレンはマッサージの中にボディーワーク的な要素を含ませていると、私は解釈しています。

 

それはどういうことか、一例を挙げて説明します。
人は気づかない間に力が入っていることがあります。例えば、ちょっと緊張したり身構えたりすると知らずと肩が上がります。これが続くと肩やその周辺の筋肉が凝ってきて肩こりなどの原因になっていきます。そしてそれが頻繁になると、肩が上がっているほうがいつもの状態になっていき、肩に力が入っていることに気づかなくなります。
エサレンマッサージでは、受け手となる方(お客さん)に、セッションの中で「今のあなたは肩が上がっている状態ですよ」「肩はこれだけ凝っていますよ」「こうすると力が抜けますよ」「この状態を続けてみてはどうですか」ということをマッサージという手段で表現して伝えています。
すなわち、今の状態を感じてもらい、より楽になれることをマッサージ中に提案しているのです。
実際のところ、受け手の方がどう感じるのかはわかりませんし、そう感じなければいけないのでもないのですが、する側としてはそういう思いでしています。

 

これが「主体的な」ボディーワークかと言われたら疑問に思う人もいるかもしれませんが、かつてエサレン研究所ではボディワークの研究が盛んに行われていたため、エサレンマッサージもその影響を受けてボディワーク的要素が取り入れられてきた経緯があるからと思われます。

※ここに書かれていることは私の個人的な意見であり、統一された見解ではありません。