『僕が違法薬物で逮捕されNHKをクビになった話』

僕が違法薬物で逮捕されNHKをクビになった話』(著者:塚本堅一)を読みました。
https://www.bestsellers.co.jp/ud/books/5d5ca9757765614f42000000

NHKのアナウンサーだった著者がラッシュ(危険ドラッグ)の所持・製造で逮捕され、その後の経験を書いた手記です。

彼がどうして危険ドラッグに手を出したかや、逮捕、その時やその後の心境、(彼は依存症ではないけれど)依存症治療や回復の過程などが書かれています。読んでいて心苦しくなったのは、鬱になっていく場面でした。ああ、そうか、こうやって人は鬱になっていくのかと、読んでいるだけでも辛い気持ちになってきました。

一般的に、犯罪者というと極悪非道で、とんでもない人間がとんでもない事をしでかすようなイメージがありますが、実際にはごく普通の人間が、ちょっとしたことをきっかけに犯罪を犯してしまうこともあります。彼もそんな一人でしょう。もちろん犯罪はよくないことですが、彼のように自分の体験をさらけ出して、警鐘を与えてくれることはなかなかできることではありません。立派なことだと思います。そして私たちは彼の経験から学んでいけたら、より良い世の中にしていけると思います。

読みやすく書かれていますので、みなさんにもお薦めしたい本です。