『辞書になった男 ケンボー先生と山田先生』

『辞書になった男 ケンボー先生と山田先生』(佐々木健一:著)を読みました。
https://books.bunshun.jp/ud/book/num/9784167906856

三省堂国語辞典、新明解国語辞典を作った見坊豪紀と山田忠雄について書かれたノンフィクションで、著者はこのテーマでNHKのテレビ番組を制作したディレクターです。

友達に紹介されて読んだのですが、おもしろくて一気に読んでしまいました。

今まで特に国語辞書に思い入れはなかったのですが、この本を読んで、国語辞書の制作にこんな大きなドラマがあったのかと驚きました。

そして、ミステリー小説かと思うような謎解きと展開があり、これは本当にノンフィクションなのかと思うほどで、まさしく「事実は小説より奇なり」でした。

テレビ番組を作成するのに、ここまで念入りに取材をしているのですね。そこにも情熱を感じました。

国語辞書について、私はこんなことを持っていました。

・堂々巡りになる語釈はどうなのか?
例:「こわい」を引くと「おそろしい」、「おそろしい」を引くと「こわい」と説明されているような場合。

・辞書はいくつか出版されているが、その違いはあるのか?

・なぜどの辞書にも金田一京助と書かれているのか?

その答えも、この本には載っていました。

読みやすくて面白い本ですので、みなさんにもお勧めします。