『自分らしい最期を生きた人の9つの物語』

『自分らしい最期を生きた人の9つの物語』  前田和哉(著) を読みました。
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終末期医療患者の願いをかなえる付き添い看護サービス「かなえるナース」。その利用者で願いの叶った患者さんのエピソードをまとめた短編集です。どれも心温まるお話で、読んでいて優しい気持ちになれました。

人は幸せになることを願っているのに、それを求めることにためらうことがあります。例えば、この本にあるように、死期が近づいている患者に対して「生まれ育った故郷に帰りたい」と願うことは素敵なことだし、それを実現しよう努力することも悪い事ではないはずですが、現実には「体調が悪いのにそんな無理をして何かあったらどうするのだ」などの反対意見が出てきます。

人は何のために生きているのか。(もちろん無茶をしてはいけないけど)幸せを求めて生きて欲しいし、逆にそれの無い人生はどうなのかと考えてしまいます。終末期に限らずですが、毎日の生活の中で、自分の願いに蓋をするのではなく、それを求めて行動することをもっと大切にすべきだと思いました。死ぬ間際に、あれをしておけばよかった、あれをしてあげればよかったと思っても、後悔にしかなりません。もしかしたら、今からならまだたくさんのことができるかもしれません。