ロジャーのトレガーアプローチ
トレガーアプローチというボディワークがあります。トレガーでは有名なロジャートールという先生がアメリカから来ていたので、個人セッションを受けてきました。
私は去年トレガーアプローチのレベル1のワークショップを受けたのですが、実はその後あまり順調に進んでいません。
不器用な私にはトレガーの概念を理解するのもセッションを行うのも難しく、次第に取り組む気持ちが後ろ向きになってきました。何度か練習をしたりミ ニワークショップを受けたりしたのですが、「うまくできないけど、がんばって習得しよう」というより「うまくできないから、もうあきらめようかな」とさえ 思ってきました。学ぶことが楽しくなくなってきたのです。
トレガーを続けるかどうするか悩んでいたので、今回ロジャーのセッションを受けて決めることにしました。それはなぜかというと、私がトレガーを始めようと思ったのが、ロジャーのビデオを見たのがきっかけだったからです。
ビデオを見た感想は「なんだこれは。なんでこんなに気持ちよさそうなんだ。自分もこれを受けたい。自分もこれができるようになりたい。」。それが、トレガーを習い始めるきっかけでした。
ロジャーとのトレガーのセッションはこんな感じでした。
最初に私の心身の状態について聞かれました。ロジャーから部屋を歩くように指示され、私は部屋の中を歩いてみます。それを見たロジャーが「体が重そ うで、動きが少ないね。歩く時にちょっと床を強く踏んでごらん。そうすると軽やかに歩けるようになるし、自然と手が振り腰も振るようになるよ」と言いまし た。
トレガーでは、テーブルワーク(マッサージテーブル(台)の上で行われる上記ビデオのような施術)の前後に、受け手の状態の違いをみる「ビフォア・アフター」があるのですが、自分は正直に言ってどうもこれにしっくりきません。
自分が過去に受けた時は「ああ、そうですか」という感じで特別なひらめきがあったわけではないし、自分がする時も習ったことをただ形式的にやっているだけでした。
しかし、ロジャーのテーブルワークが終わって、いざ台から起き上がってみると、なんでしょう、この感覚は。まるで冬眠から覚めて、重い鎧を脱ぎ捨てたようです。
ロジャーから指示がでたので歩いてみます。さっきの重だるいのとは打って変わって、軽くてスキップをしているようです。自然と手が振り腰も振っています。
そうか、「この感覚」This feeling. この感覚がトレガーなんだ。とようやく感じることができました。まさしく感動的なビフォア・アフターです。
テーブルワークではいろいろと揺らされているのですが、それは本来持っている私の機能を思い出させてくれている。すなわち、施術の後の自分が本来の 自分。本当はこんなに軽やかなんだよとロジャーは思い出させてくれたのです。「ビフォア」で言ってくれたあのアドバイスをすれば、いつでもこの感覚に戻っ てくることができる。メンタスティクス(←このビフォア・アフターのこと)は意味があるんだ、とようやく感じられました。
素晴らしいなぁ、ロジャー。素晴らしいなぁ、トレガー。
自分がこの域に達せれるかどうかはわかりませんが、とりあえずレベル2のワークショップに出るモチベーションを頂きました。
ありがとうございました。