『「歴史認識」とは何か』を読みました。
大沼保昭:著 江川紹子:聞き手
http://www.chuko.co.jp/shinsho/2015/07/102332.html

 

中国・韓国との歴史認識問題には、歯がゆいというか苛立たしく思っている人もいるかと思います。しかし、なんとか解決してもらえたらと思う人も多いでしょうし、私もそのうちの一人です。私はこの問題についてあまりに知らなすぎるので、少しでも知ろうと思いこの本を読みました。この本を評価する知識はありませんが、内容は納得のいくものでした。(2015年刊行のためか、徴用工問題については書かれていません。)

 

私は基本的には、全ての人と(国と国とも)仲良くできたらと思っています。もちろん現実的にはそれは難しいことでしょうが、もし何か労力を費やすなら、嫌いになる為ではなく仲良くなる為にしたい(してほしい)と思っています。

 

人にはそれぞれの意見があります。時にはそれが衝突することもあるでしょう。何かいざこざを起こしている時は、正しいか正しくないかという基準だけでは問題は解決しづらいと思います。なぜならその正しい正しくないは、その人の思い込みだったりその人側の意見やバイアスがかかっていることも多いからです。もちろん問題解決をするのに、正しくない側が正しい方に改めるのが道理かとは思いますが、相手に一方的に「それは間違っている。俺の意見を受け入れろ」と言っても相手は拒絶するでしょうし、逆のことを自分がされたらやはり嫌ですから、問題を解決するには、お互いの意見を尊重しつつすり寄ることが大切かと思います。(そう言ってもうまくいかないのがこの問題なのですが、この本にはなぜこうなってしまったかの説明が上手にされていると思います。)

 

ところで、歴史問題とは誰の問題なのでしょうか。
それはこの本にも書かれていますが、この問題についてほとんど多くの人達は直接的な加害者や被害者ではないです。では他人事かというとそうとも言い切れない。なぜなら、今の自分たちの基盤があるのは過去の世代の人たちの成果によって成り立っているからです。前の世代ががんばって働いてくれたおかげで今の発展というの遺産があるのと同時に、過去の誤った政治判断で戦争をして歴史認識問題が起きたという負の遺産もあるのです。
親の遺産相続をする時に財産はもらうけど借金は受け継がないということができないように、今の繁栄したこの平和な社会を受け継ぐには、同時に過去の負の遺産も受け継ぐしかないのです。だとしたら、次の世代にはこの負の遺産を減らして渡していったほうがよいのではないでしょうか。

 

やるべき事は、私達個人の家族内や会社の中などでの喧嘩の解決と同じような気もします。
それは、基本的には喧嘩をひどくするではなく、仲直りするほうに努力すること。自分の意見を無理に押し付けるのではなく、相手の意見を無条件に飲み込むのでもなく、お互いが意見に耳を傾け、お互いの妥協点を探ること。
書くのは簡単ですが、やるのは難しいんですけどね。