ワークショップ期間中に、ある受講者(Aさん)が私にこんな事を伝えてきました。
「Bさんから背中のマッサージの練習を受けてきたのだが、ハートのチャクラが開いていないのに無理に力づくでやられたみたいで、すごく嫌だった」と。

私はそれを聞いて「何言ってるんだ?」と意味不明でした。

エサレンをやっている人にはチャクラに興味がある人も多いですが、みんながチャクラのことを知っているわけではないし、私もほぼ知りません。

直接その場を見たわけではないし、当事者でもないので本当のところはわかりませんが、きっとBさんは習ったことを普通に練習していただけのような気がします。ただ、それがAさんにとっては不快な出来事になってしまったようです。

「チャクラのことを言われてもわからないよ」とは思いましたが、Aさんが実際にそう感じたのであればその体験は彼女にとっては確かにあったわけで、私が否定してしまうのはよくないなと思いました。(Aさんにとって、言うことは躊躇われたでしょうし、勇気を出して私にその出来事を伝えてくれたことは感じていたので。)

 

私はマッサージをする時に、受け手が「受けてよかった」と思えるような施術にしたいと思っています。
そう思ってはいますが、このチャクラの話を聞いて、自分も同じようなことをしてしまっているのかもしれないと不安に思いました。自分の基準と相手の基準は違っているかもしれないわけですから。

じゃあ、そうならないためにはどうすればよいのか。
相手に直接聞くのも一つの方法でしょうが、マッサージの間中ずっと聞くわけにもいきません。
となると、相手の体に「聞く」のが有効かなと思います。
「聞く」もしくは「感じる」。

マッサージをしている時にプレゼンスを高めていると、相手の体(気持ち)を感じる時があります。
体がこう語りかけてきます。
「気持ちいい」とか「ちょっと痛い」とか、「もっと優しく触れて」とか「ちょっとゆっくりさせて」など。

もちろん、自分が「感じて」いるだけなので、相手が本当にどう思っているかはわかりませんが、この相手に「聞く」というプロセスがとても大事なんじゃないかと思っています。

 

ところで、フィンドホーンにはこんな有名な話があります。
『創始者が植物の精霊たちからのメッセージを聞いてそれを実践したら、荒れ果てた土地なのに立派な野菜ができるようになった』

フィンドホーンでは、人間が自然を一方的に利用するのではなく、人間と自然とが相互協力することで大きな可能性を見出してきました。

マッサージでも同じことが当てはまるのかもしれません。

マッサージする人から受ける人への一方的なものではなく、(直接的には声に出てなくても)「内なる声」に耳を傾けてそれを尊重すれば、よりよい関係性のものになる気がします。

(けど、Bさんもそういう気持ちで施術をしていたような気もしますけどね)